図説 小松崎茂ワールド

~あらすじ~
「戦艦大和」、「大平原児」、「地球SOS」、「サンダーバード」…。昭和の子どもたちを熱狂させた、小松崎茂の画業のすべて。修業時代の人物デッサンなど、初出作品をふくめ、六〇〇余点を大公開。
(Amazonより)

私の評価:

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~評論~
小松崎茂と聞くと、50代の方々は懐かしいと思われるかもしれませんが、私にはどんなことをした人なのかピンと来ません。そんな先生の名前を知ったのは今年の初めあたりにProject BLUE 地球SOSLink と言う先生の原作であるアニメに出会った時に初めて名前を聞いた程度で、それ以降忘れ去られていました。しかし、偶然にもこの本と出合い、かっこいい表紙に惹かれて読んでみると、とても偉大な方であり、何より描かれている絵がどれも私好みの絵で、心の中で自分の求めていた理想の絵はこれだ!と叫んだほどで、すぐに本に没頭しました。
本書には多くの作品の写真が載せてあり、弟子や関係者の話、同時代を生きた挿絵画家(イラストレーター)の作品を交えつつ、小松崎茂という人の一生が書かれていて、編著は先生の弟子であった昭和ロマン館Link 館長である根本圭助さんが書かれています。
人生には上がり下がりというものがあり、先生にも多忙な時期もあれば緩やかな時期もありましたが、先生ほど精根尽きる最期まで熱意をもって仕事をして人生を終えたという人はそうはいないのではないかと思いました。先生は人生において医者にかかったことは1度しかありません。それは最期のときです。医者嫌いだったというのもありましたが、2001年11月15日に緊急入院し、入院している間も良くしゃべり、退院後の事も考えていたようです。しかし、死の前日、奥さんに「俺は駄目かもしれないぞ」と言い、奥さんには覚悟を決めたように思えたそうです。そして、12月7日に静かに息を引き取りました。
(ちなみに最期の部分を読んだときには思わず目頭が熱くなりました。)

先生についてだけではなく生きた時代を知る事ができ、今と昔のこの業界の対比なども書かれており、楽しめるのではないかと思います。
小松崎茂ファンの方にはもちろんのこと、私のような先生を知らない世代にもお勧めの1冊です。


公式サイト(komatsuzaki.net)Link (作品を見ることが出来ます)
小松崎茂をWikipediaで調べる→小松崎茂W
図説 小松崎茂ワールド (ふくろうの本)Link

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