私は6月23日に「聴く力」という外部研修に参加しました。
そこで、私はとても貴重な経験をしたのです。研修では研修会社の方に言われるままに席に案内されるのですが、隣の席の方が、黒人の方でした。それは相手を見ればすぐに分かることであります。しかし、研修が開始して数分でもっと大きなことを知ることとなったのです。
開始数分で隣の方と自己紹介をすると言うことで、私は黒人の方と互いに自己紹介をしました。
その自己紹介で彼(Bさんとしましょう)はスーダンW出身であり、日本に来て10年ほどのため、日本語は流暢でした。しかし、Bさんにはもっと大きな特徴がありました。Bさんは目が見えなかったのです。そのため、「聴く力」という外部研修はBさんにとっては、世界を感じ取る大きな力であり、重要な要素であったのです。
Bさんの視覚障害は先天性のものではなく、少年期に発症したものであり、それまでは普通に光が見えていたのだそうです。手術を受けるも残念ながら光を失ってしまいました。その後の道のりは困難なものであったと想像されます。それは、視覚障害自体だけでなく、日本のある程度整った障害者支援環境とは違い、スーダンという国の環境がより困難なものにさせたことでしょう。
しかし、Bさんは幸運にも支援学校へ入学することができました。それから相当な努力をされたのだと思います。スーダンの大学を出て、支援協会のつながりで来日され、日本での場所、言葉の困難を乗り越えながら、日本のとある大学院を出られました。
今はスーダンの障害者が、より社会参加や、支援環境が整うよう活動を行っておられるとの事でした。
私は力強く生きているBさんに対して尊敬の念を感じました。私は研修よりもBさんとの会話の方がはるかに有意義であったと感じたほどです。
そんなBさんとの会話の中で、読み上げソフトやアクセシビリティWについて教えていただいたのです。読み上げソフトやアクセシビリティ自体は知っていましたが、それほど詳しいわけでもなく、私のようなしょうもない人間のサイトなど、ユーザビリティWはともかくとして、アクセシビリティを考える必要などないと軽視して考えていたのが現状でした。
ですが、こうして私はBさんという存在を身近で認識したのです。スルーすることは簡単でしょう。しかし、少し考えるだけで出来ることをしないのはどうかと思うのです。
私にはBさんのような大きな目標、支援はできません。しかし、今、曲がりなりにもサイトを運営している身としてアクセシビリティについてもっと良く考え、取り込んでいくことぐらいは充分に可能でしょう、いや、可能です。
こうやって一人でもアクセシビリティについて理解する人間が増えることで、本当の意味で、ネットがより多くの人にとって使い易い存在となれば喜ばしいことであると思います。
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