お節介なアメリカ

~あらすじ~
真の平和はいずこへ?
平和という名の下に行われるイラク侵攻をはじめとするアメリカの世界各国への介入。
アメリカによる介入は本当に平和や自由、民主主義がもらたすと言えるのか。
言語学の権威、反戦運動家としても知られるノーム・チョムスキーWがその背後にある矛盾と欺瞞を舌鋒鋭く告発する。
本書は2002年から2007年にわたって著者がニューヨーク・タイムスに向けて書いた記事をまとめ新たな情報も付け加えた物である。
(出版社本書説明を一部引用)

私の評価:

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~感想~
非常に興味深い本でした。私たち日本人にとっては日本がアメリカと今までのように同盟関係を続けていくべきなのかと問いかけられるような内容です。ただ、著者の傾向から内容は全体的に左派的であり、そのきな臭さというのが感じられますが、アメリカの傲慢さというのはニュースなどで皆さんも感じられていることではないかと思います。9.11より始まった一連のアメリカによるアフガンやイラクへの侵攻、以前膠着を続けるパレスチナ問題でイスラエルの支援し圧力により平和的解決を進ませないアメリカ、南米各国への圧力、軍事的妨害などアメリカによる平和の名の下に行われる様々な介入。それらを排除し、日本をはじめとした何らかの圧力、介入を受ける世界各国はアメリカとの世界地域、各国の協力による対等な外交、真の独立、自由を獲得すべき時に来ている。アメリカという歴史上類を見ない超大国とどう接するべきか、これがアメリカのやり方であり矛盾も欺瞞もたくさんある。そのような著者の伝えたい思い、この5年間にわたって書かれた文章から伝わってきました。

ただ、それほど厚い本とは思いませんが、読むのに疲れる内容なのか、翻訳が所為なのか読み終わるのに時間がかかりました。(元々ほとんど通学中の電車でしか読みませんが、1ヶ月ぐらいかかったかもしれません。(笑))

本書を読んで私の考えとしては、だからと言って日本が今よりアメリカと距離を置いた場合やっていけるのかというと、それは厳しいと思います。アメリカと距離を置くということは別のどこかと逆に関係を強めなければやっていけないということで、たとえば中国と関係を深めれば今より良い状態になるかというと決してそんなことは無いでしょう。今の中国の状況もそうですが、何せ政府が反日を扇動しているわけで、韓国も同様。これらが解消され、また政治状態が良くなれば極東アジア、東アジア経済圏のような強い結びつきによりEUのようなアメリカに対抗できるものが作れると思うのですがね・・・。

ちなみに私が本書を手に取った理由は大学1年の時に受けた一般教養の世界史の授業でノーム・チョムスキーという人が書いた9.11に関する面白い本があると薦められてなんとなく頭の片隅にその名前がありました。(9.11の本は読もうと思いつつ結局読んでいませんが。)
それで偶然この名前を見たときにああこの人かと思い出し、それほど興味のある内容ではありませんでしたが、手に取ってみました。アメリカの裏側を知ることが出来たため有意義であったと思いますが、やはり読みにくかったのは否めません。


お節介なアメリカ (ちくま新書 676)Link

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