ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか

~あらすじ~
現代は、江戸から明治に匹敵する「時代の大きな変わり目」だ。ウェブという「学習の高速道路」によって、どんな職業の可能性がひらかれたのか。食べていけるだけのお金を稼ぎつつ、「好き」を貫いて知的に生きることは可能なのか。この混沌として面白い時代に、少しでも「見晴らしのいい場所」に立ち、より多くの自由を手にするために――。オプティミズムに貫かれ、リアリズムに裏打ちされた、待望の仕事論・人生論。『ウェブ進化論』完結篇。
(Amazonより)

私の評価:

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~感想~
まず、最初に私は著者の著書であるウェブ進化論Link は未読です。話題になっていたことは知っていましたが、その時はそれほど気にならなかったので読みませんでした。それで今回ネットで話題になっていた本書を読み、順序は逆となってしまうのかもしれませんが、読んでみたくなりました。

読み始めの印象は何だか小難しいものが書いてあり、もっと読みやすい本だと思っていたので読み進めるのがつらそうだということ。(まあ最初は概論、外堀から埋めていくので仕方のないことかもしれませんが)
また、私はネットの世界で食っているわけではありませんが、実世界よりもネットの世界に浸かっていると思っていました。ですが、本書はネットという実世界とは別の世界でどういう生き方(食っていくか)をすれば良いかを著者のネットでの生き方と絡め、様々な実例をあげたり、モデルを提唱していくという趣旨なので、どうにも趣味レベルでネットに浸かっている私にとっては同じ世界にいても住む世界が違うと言いますか、実例に上がる方々がどの方も素晴らしい方ばかりなので突き放されている印象を受けました。(実際その通りなのでしょうけれど…)

しかし、私は電子情報系を学ぶ学生であり、こういう世界に興味を持っているので、読み進めて「ああ自分もこういう世界で食い扶持を見つけて生きて行けたらな幸せだろうな。」などとも改めて思いました。具体的にどのように生きればよいのかについては「高速道路とけものみち」という話や「ロールモデル思考法」など著者が提唱、考えをまとめているわけですが、結局の所、どのようにすれば生きられるかと言いますと、

いかに、熱中できるか。好きを貫けるか。

と言うことだと、そういったことが本書に何度も書かれていましたし、実際私もそのように感じました。これはロールモデル思考法と重なりますが、ロールモデル思考法とは簡単に言うと自分が好きだと思っている人の生き様、好き感じている様々な事柄に対して、なぜ好きなのかを自問し、考えどこに惹かれているのかを判明することにより、「自分の好き」の断片を集め、情報を取捨選択し、それを固めることで具体的に「自分の好き」とは何のなのかを見つけるというものです。
これは考えとしても実践としても悪くないと思いますが、仮にロールモデル思考法により、とりあえず何となく「自分の好き」が分かっても私の場合、それに+難題があると思います。

それは、「やる気」

いや、好きなだと思ってもやる気がなければそれは好きと違うのではないかと思われるかもしれませんが、私にはそう思えません。それとこれとは別ということです。まあ、そんなことについては個々でどうにかしてくれということで、こればかりは本書や他の本でいくら熱弁されても本人の気持ちの入れようであり、どこでそのスイッチが入るかなど人それぞれで書かれても無駄な事でありますが、私はそれが一番難しいと思ったので書いてみました…。まあ、それは私が単に横着者なだけでしょう。(笑)
(恥ずかしながら最近私もそれが理解できるようになってきました…)

話がずれてしましたが、結果的に言うと本書は読み進めやすかったですし、関心のある事柄ばかりで飽きることはありませんでした。ですが、それは私が趣味レベルながらもネットに対して大きな興味、関心があり、何よりもそういった世界で生きられたら幸せだろうと考えているからであり、それほど関心のない方にとってはそこまで面白いとは感じず、それを喚起するような内容とはなかなか言い難いのではないでしょうか。著者がどこまでの層に対して向けて書かれているのか分かりませんが、そう感じました。ただ、未読ではありますが、それについては以前書かれたウェブ進化論を読めば良いことなのかもしれません。本書はウェブ進化論の完結篇という位置づけらしいので。というわけで冒頭でも書きましたが、近いうちにウェブ進化論を読めたら呼んでみたいと思います。
他にもすばらしい話は沢山載っていて取り上げたくも思いますが、自分が特筆すべきだと思ったところを取り上げてみました。
(実は1週間ほど前に読み終わっていたのですが、なかなか感想を書く機会というか、書く気が起きず年末に書くこととなってしまいました。(笑))


著者、梅田望夫さんのブログLink
梅田望夫さんの情報をWikipediaで調べる→梅田望夫W

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)Link

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