東京国立博物館 で1月20日から3月1日まで開催されている開山無相大師六五〇年遠諱記念 特別展 妙心寺 へ行ってきました。
一つ前の記事に書いた国立新美術館の加山又造展 の後(午後2時半頃)に行きました。加山又造展より混んではいましたが、作品の前に何重の列が…というほどではなく、まあ普通に見る事が出来、1時間20分ほどで回りました。
公式サイトを見て分かってはいましたが、一番の目玉はトップにある花卉図屏風と龍虎図屏風 であるものの絵画作品がメインではなく、主に妙心寺の時代の流れをたどる、どちらかと言うと歴史的な価値のあるものの展示物がほとんどでしたので、それほど妙心寺自体に興味がなかった私としては、いささか退屈な展覧会ではありました。書物や自賛(肖像画)の説明文は一応だいたい目を通しましたが、なかなか難解で、これだけで頭に入ってくるものではありませんでした。
ただ、第4章:禅の空間1 -唐図と中世水墨画- あたりから面白くなったかなと思います。例えば、狩野正信筆、鍾呂伝道図という仙人から術を授かる絵があるのですが、こんな身なりの変な仙人から術を授かりたくないな~と笑ってしまいました。また、蔡山筆の十六羅漢図は顔が面白いな~と思ったり。
第6章:妙心寺と大檀越 -繁栄の礎- では私の中では変な絵ばかり描いていると思っていた曾我蕭白Wがまともな像を描いていて驚きました。
一番面白かったのはやはり、第7章:近世の禅風 -白隠登場- でしょうか。やっと私でも読めるような書や分かりやすい絵が登場したといった感じで、特に章の副題ともなっている白隠慧鶴Wの絵がとても親しみやすく、良かったですね。
最初に書いたように、なかなか芸術目的ではお勧めできない展覧会ではありますが、私の場合、さっと説明文を読みつつ、進んでも回るのに1時間20分ほどかかりましたので、理解しながら、じっくり見る分には、2、3時間見る事が出来る量です。
妙心寺を始めとする京都の寺院の宝物が一堂に会するという滅多にない展覧会でしょうから興味のある方は是非、足を運んでみてはいかがでしょうか。
あ、ちなみに、私は購入しませんでしたが、440ページのボリュームで2500円の図録はすごいと思いました。確かに、このボリュームになるのもうなずける展覧会ではありましたが、この手の図録での、このページ単価はすごいです。
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