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ノーカントリー

~あらすじ~
時は70年代、狩りをしていたベトナム帰還兵のモスは偶然、麻薬取引での相違から銃撃戦となり共倒れしている現場を発見し、そこには200万ドルが残されていた。
それをかっぱらうと決めたモスは妻とともに逃亡するが身分がばれてしまう足跡を残してしまったがために金を取り返すために雇われた殺し屋アントンに追われることとなってしまった。

私の評価:

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~感想~
いやはや、殺し屋のアントンが怖いのなんの。序盤からアントンと遭遇する人々は次々と犠牲者となっていくものですから、アントンと人が遭遇するたびに殺されませんようにと祈っていました。ちなみに殺害方法というのが酸素ボンベのエアガンという特殊性が一層に恐怖を引き立てているのではないでしょうか。(家畜を殺す際に実際に使われているそうです。)

この映画はモスとアントンの逃走劇+α(保安官のベル(缶コーヒーのCMでおなじみのトミー・リー・ジョーンズW)と言った感じで逃走劇がメインなのですが、殺し屋のアントンはともかく、モスはただ逃げるだけではなく、所々で作戦を練ったり待ち構えたりするのですが、それが妙に手なれた感じに思えました。それはさすがベトナム帰還兵と言ったところでしょうか。(映画を見ていた際にはあまりベトナム帰還兵と言う設定が出てこなかったので妙だと思っていました。(笑))

最後はあれ、ここで終わりなの!? という終わり方でしたが、これもまた人生かなどとスタッフロールでのみ流れた音楽を聴きつつしみじみと感じました。

公式サイトLink
Wikipediaで調べる→ノーカントリーW


ノーカントリー (トミー・リー・ジョーンズ主演)Link

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バンテージ・ポイント

~あらすじ~
スペインのサラマンカで開催される、テロ撲滅の国際サミットに出席するアシュトン米大統領の警護に当たっていたシークレットサービスのトーマス・バーンズ。聴衆の前でスピーチをしようとしたその瞬間、何者かによって大統領が狙撃された。

一瞬にして大パニックとなった広場に、狙撃の瞬間を見たと言う8人の目撃者が現れた。国籍、職業、性別のすべてが異なる8人であったが、違うのはそれだけではなかった。彼らが実際に見たものは、それぞれの立場、場所によってくい違っていた。

一体、8人が見る真実とは何なのだろうか?
(Wikipediaより)

私の評価:

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~感想~
偶然ある方のこの映画に対する批評を見まして興味を持ったのと割引券があったので映画館で見てきました。
ちなみに映画館で映画を見るのは日記を検索したところ2005年12月に男たちの大和Link を見て以来だったようです。そんな久しぶりの映画館で良い映画を見られて良かったと思います。

まず、映画の作り方が面白いです。
あらすじや公式サイトを見ていただければ分かると思いますが、大統領暗殺の場に立ち会った、あるいはそれに関する人物のある時刻から大統領暗殺までの8人の視点が繰り返し流されて、やがて8人の視点がひとつの線へと繋がるのです。
私の記憶ではこういった映画は初めてでして、斬新な作りだなと思いました。
一番良いと思ったところは作中で市街でカーチェイスが繰り広げられるシーンでなかなか迫力があり良かったですね。(車が頑丈すぎる気もしますけれど(笑))
ただ、最後の終わりの部分で冷酷非情に見えた暗殺犯が・・・
その部分が納得いきませんでした。
ちなみに途中から主人公ではなく暗殺犯側を密かに応援していたのですが、私だけでしょうか。(笑)
(だからといって私は反米主義者というわけではありませんが)

余談ですが、もっと安ければ映画館にもっと足を運ぶのですがね・・・ですが、これを機に1年に数回ぐらい映画館で見る機会が出来たらという風にも思いました。


公式サイトLink

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テイラー・オブ・パナマ

~あらすじ~
舞台は太平洋と大西洋をつなぐパナマ運河があるパナマ。
その運河は開通から85年間アメリカによって管理されてきたが、99年にパナマへ返還された。
そんなパナマへボンドシリーズでおなじみのピアース・ブロスナンW演じるMI6W(イギリス情報局秘密情報部)に所属するアンディ・オスナードが素行などの問題により左遷された。そこで何とか手柄を得ようと現地で仕立屋を経営し、大統領などパナマの政財界とのパイプがあるイギリス人のハリー・ペンデルに近づくのだった。彼には農業経営での借金やイギリスでの前科などがあり、その弱みを握られたハリーは借金を返すだけの報酬も与えられると言うこともあり、断れずにスパイとなったがハリーからもたらされる情報は価値の低いもので、ピアースにもっと価値の高い情報を探らなければ報酬は出せないと言われ、思わずパナマが運河の売却を考えていると嘘をつく。
それにより事態は大きくなり、国家を巻き込んだ騒動となっていくのだった・・・

私の評価:

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~感想~
いいのかこれで
映画を見終わった後にどうも釈然としませんでした。主人公のアンディは馬鹿なのか馬鹿のふりをしていたのか、どこで嘘を見抜いていたのか、それとも最初から嘘だと分かった上のことだったのか、そこら辺が描かれていないのが残念です。また、主人公を演じたピアース・ブロスナンはボンドシリーズでジェームス・ボンドを演じていたこともあり、同じスパイもののためアクションやスパイ的なものを期待したのですが、そういったものはほとんどなく、それも残念でした。さらに言えば主人公が嫌な奴なんですよ、プレイボーイという設定はともかくとしても、もう少し最後をうまくまとめられなかったものかと。
もう一度言いますが、最後が腑に落ちない映画でした。


公式サイト(DVD販売元)Link
テイラー・オブ・パナマLink

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ザ・ロイヤル・テネンバウムズ

~あらすじ~
ロイヤル・テネンバウムは、妻エセルと3人の子ども、チャス、リッチー、マーゴとともに静かに、平和に、いつまでも一緒に暮らしたいと望んでいた。35歳で大邸宅を手に入れ、有能な法律家として将来を嘱望されている身・・・と彼自身は思い込んでいたが、妻エセルへの「ほんのわずかな誠実さの欠落」により2人は別居することに。エセルは子どもたちを熱心に教育し、各々の才能を育んだ。やがて3人は「天才」と呼ばれるようになり、エセルの著書である「天才一家」はベストセラーとなった。ロイヤル&エセル夫妻と天才と謳われた3人の子どもたちとのテネンバウム家の22年は、裏切りと失敗と奇行の変転。そして、今また、新たな歴史が始まろうとしている。ロイヤルはエセルに「私はあと6週間で死ぬのだ、最後くらいは家族と一緒にいたい・・・。」と告げる。かくして、22年ぶりに一つ屋根の下に暮らすことになったテネンバウム家。ロイヤルの余命6週間・・・家族再生となるだろうか?
(Amazonより)

私の評価:

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~感想~
あらすじと内容のギャップがあり、思っていたほど面白いとは思いませんでした。
私としてはコメディ的な要素があり家族が集まり心が温まるような映画を思い浮かべていたのですが、何を伝えたいのかいまいち良く分からないシュールさが所々にあったり、なんというか空気を楽しむ映画といった感じでした。
ちなみにこれは私だけかもしれませんが、最初、寝ぼけ眼で見たこともあってか内容や人物がつかみにくく、結局2度見てしまいました。(笑)
ですが、2度見たこともあり、理解できたと思います。ただ、上に書いたシュール?な点はこれで何を表したいのかとか、必要な描写なのだろうかという謎は色々と消化できませんでしたけれどね。

公式サイトLink

ザ・ロイヤル・テネンバウムズをWikipediaで調べる→ザ・ロイヤル・テネンバウムズW


ザ・ロイヤル・テネンバウムズLink

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日本を降りる若者たち

~あらすじ~
「外ごもり」と呼ばれる日本に嫌気がさし、生きにくいと感じたために物価が安いタイなどの外国で目的もなく1年の大半を過ごす人達がいる。彼らは派遣労働やバイトなどである程度資金を貯めてタイへ行き、安い宿やアパートで過ごし、資金が尽きたところで日本へ戻るという生活を繰り返す。
彼らは何故「外ごもり」をするのか? それに至った経緯は何なのか?
そんな彼らの生態が描かれた本である。

目次
序章 旅から外ごもりへ
第一章 東京は二度と生きたくない
第二章 人と出会える街
第三章 ワーキングホリデーの果てに
第四章 留学リベンジ組
第五章 なんとかなるさ
第六章 これでいいんだと思える場所
第七章 死ぬつもりでやってきた
第八章 こもるのに最適な環境
第九章 変えるのが怖い
第十章 ここだったら老後を生きていける
第十一章 沖縄にて
付章 ラングナム通りの日本人たち

私の評価:

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~感想~
いや、面白い。
タイトルに惹かれて読んでみたら、これほど今の自分の考えに近いものとは思いませんでした。そのためテスト中にもかかわらず一気に読んでしまいました。

あらすじにあるように「外ごもり」と呼ばれる人達の生態が描かれていて、それに至る経緯は人様々で目次にもあるようにそのきっかけはかつてタイへ旅をしたことであったり、ワーキングホリデーや留学の果てにタイへたどり着いたり、死ぬつもりでやってきた人など。
これを読んで私も数年後にこうなってしまうのではないかという麻薬的な誘惑と怖さを感じました。彼らの生活は一般的な考えからしたら幸せなのかと首をかしげる生き方なのかもしれません。しかし、そんな生き方もどこかうらやましいという思いが頭の片隅にある方も案外いるのではないでしょうか。
何故タイなのかといいますと、物価の安さ、タイの人々のおおらかさから自分たちを受け入れてくれる環境、暖かい気候などが挙げられるかと思います。

これが幸か不幸かは当人が決めることですが、私は現時点の思いとしてこの生き方が幸せだとは思いません。まだ日本で挑戦さえしていないのですから。ただ、上で述べたように楽天的な考えであることが多い私にとってはタイでの生活は麻薬的な誘惑に駆られます。思い返せば2年前にシンガポールへ旅行したときも、ああシンガポールで住むのも悪くないかもなと感じたところからもその片鱗が見えた気がします。

もし、数年後日本に嫌気がさしてしまったらこういう形で日本からドロップアウトして解放されるというのも選択肢の一つに入れるのも悪くはない。いや、そこまでしなくてもそういう生き方もあるのだと言うこと知ることが出来て良かったと思いました。

ちなみに本書には「外ごもり」をしている人達だけではなく、タイまで行く勇気が無く沖縄へ移住する人や、タイで働こうとする人、物価の安いタイで老後を暮らそうとする人などについても書かれています。


日本を降りる若者たち (講談社現代新書)Link

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