10時半入館して空いていたのもあり、1時間ほどで見終わりました。
一部ではごたごたがあって、急遽、展覧会が変更となり、全て姫路市立美術館所蔵のベルギー幻想美術館展になったという批判が上がっていたのですが、私は結構好きな展覧会でした。
入館してまず目に入る紫のライトアップ、何だか幻想的で展覧会を見に来たのだなと改めて感じさせる演出で良かったです。
ジャン・デルヴィル 、第2章のフェルナン・クノップフ 、第3章のフェリシアン・ロップス の作品はまずまずの好感を持ったのですが、アンソールの作品は好感というか風刺画が面白かったです。上もしたも汚染だらけとか、悪い医者とか絵を見ただけだと何があったのだと思わず笑ってしまう感じです。
第4章では私の好きなルネ・マグリットWの作品群が出てきたのですが、先月のだまし絵展 でもマグリットの作品は見たため、若干、見過ぎという感じは否めませんでした。ただ、生活の術という作品のまんまるの顔がなんとも他の作品とは違うシュールさを感じました。
そして、最後にポール・デルヴォーWの作品群でしたが、私は以前テレビの番組の特集で見たときは何だかどこか不安でこわい絵だと思っていました。実際に作品を見てもどこか機械的で寂しくこわい印象は受けるのですが、作品に出てくる女性が機械的な死んでいるような感じがするのはブリュッセルの移動動物園で見た機械仕掛けで動く人体模型がモデルだからなのだそうです。それを知ってなるほどなぁと思い、何故か少し安心しました。(笑)
広告の目玉とされている海は近いをはじめ、クロード・スパーク『鏡の国』のための連作は鏡の国自体は読んでいませんが、雰囲気がとてもマッチしている感じがしてどれも悲しさが溢れていて好みでした。
しかし、デルヴォーは裸体描きすぎ(笑)
この展覧会でどれだけ裸体画を見たのだろう…
まあそんな感じの展覧会でしたが、意外と見られる、そして、デルヴォーという人の作品を見つめ直した展覧会となりました。ちなみに愛媛市立美術館の図録が1000円、この展覧会のパンフレットもどきが400円でセットで100円引きとなり1300円で購入しました。
ふわふわっとした幻想とは違う気がしますが、幻を味わいたい方は是非、足を運んでみてはいかがでしょう。
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